「MIX ART FES2025 小さなアートの世界展」作品 について
3月26日~30日まで、江之子島文化創造センターで開催されている 「MIX ART FES2025 小さなアートの世界展」は、 ジュエリートルソーのサイズでコスチュームジュエリーを2点制作しました。
小さな作品で2点同時に展示というのははじめてのことで、それならば、 比べて楽しめる対照的な作品にしたいな、と思いました。
「対照的」と言う言葉から思い浮かんだのは、陰と陽、光と闇、太陽と月など。
これを作品に落とし込むために選んだのは、いつかモチーフにしたいと思っていた鳳凰と、夜の情景(月に照らされた静寂の湖)でした。
一つ目の作品タイトルは 「みやび~太陽と鳳凰~」です。
鳳凰は、絵画でも沢山描かれていますが、私の中にある最初の印象は手塚治さんの「火の鳥」です。アニメーションにもなりましたね。火の鳥の尾がしなやかに描かれていたと思います。
その印象を表現したくて、ビーズステッチで本体他、羽のパーツをたくさん作り形を組み立てました。 尾のしなやかさを表現するために、首にくるりと巻き付けるデザインにしました。
色彩については、今までの作品は、「日本の色」を使う機会もなく、あまり意識してこなかったのですが、 初めて日光東照宮に行ったとき、ここは異次元?と思うくらいの豪華絢爛さに驚き圧倒されました。またそのみごとな彫刻や色彩の美しさに感動し、目から鱗が落ちたようでした。
そのとき、いつか日本の色で作品を作ってみたいと思いました。
今回、鳳凰を作るにあたり、日本の色彩のイメージがぴったりと思い、迷い無く色を選びました。
太陽に照らされながら、雄々しく天を飛ぶイメージです。
材料:ガラスビーズ各種、チェコビーズ、クリスタルビーズ、アーティスティックワイヤー、テグス 技法:ブリックステッチ、テグス編み、ワイヤーニッティング
二つ目の作品タイトルは 「水鏡~月と湖~」です。
こちらは、静寂の中にも月の光に照らされキラキラ輝く水面を表現しました。
昔、平山郁夫さんの絵画展で見たシルクロードや、月とカンボジアの夜を描いた作品の 深い瑠璃色。小野竹喬さんの池や海を表現した作品はずっと心に残っていて、その印象を ベースにして自分の中にある情景をジュエリーとして表現できると良いな、と思いました。
材料:ガラスビーズ各種、クリスタルービーズ、クリスタルパール
技法:ワイヤーニッティング、テグス編み、ストリング
どちらもそれぞれのコンセプトから作り方を選んでいるので、全く違う印象だと思います。
唯一共通している形は、真ん中にあるワイヤーニッティングで作った、太陽と月です。
これで、見比べたときのバランスがとれると良いなと思いました。
見比べて、楽しんでいただけると幸いです。
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